断章

  • 2019.07.13
断章

聖が説く
山羊が歌う
猛虎が吼える
刺青を掻き毟る
金閣寺が燃え盛る

白紙に断章,届かぬ,もはや
白痴へ談笑,怒らぬ,いまや
白磁の男娼,嗤わぬ,あわや

「貴男様までもが
 これを只の言葉遊びとお思いか」

そうでなくともこの国の文学は
わたくしには重く,とても重いものでありますのに
彼はそんなこときにもとめずに
毎朝毎朝あきずに万年筆をおうごかしになる

そのインクのなんと黒いことか。
わたくしはただただまなこをみひらくことしかできず
せめてこのひゃくねんごもにひゃくねんごも
文学は重く、重いものであれとねがいつづけたのでございます。

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