臨終

  • 2020.07.18
臨終

神よ,盲ませ。
倦むと肯きては返す返す盈つる

魂の在処を気にすることなく
所在なげに佇むその後ろ姿は
窓際と誤魔化して逝きぬ俤の
半端に結わえた長い長い黒髪

「あゝ こころうつろなるかな」

あの娘が欲しい
遠く澱んだ空を盗って売って
そうしてあの娘をこの地へ連れて
やっとやっと臨終を迎え平穏を手にするのだ

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